最近は何でも安く買えるようになった。
それについて消費者としては非常に良いことだと思う 。
大半が消費者なので、これは何も言う事が無いだろう。
しかし生産者側としたらどうだろう 。
そして違う観点から、長い目で見たらどうだろう。
最終最後の話、物が安いという事は誰もが得しない場所へ
そして、容易に引き返せない所へ連れて行ったりもするのだ。
時代の流れとは言え、仕方ないとは言ってられない。
これは今さらだが、簡単に説明しようと思う。
物を安く売ると 会社は儲からない。なぜなら、物が安いから。
これは簡単。
高いのを売ればいい、こう考えるのは方向は間違ってない。
しかし現実は消費者は、安いものを皆は選ぶ。
同じものを並べられて、誰も高い物を買う事はない。
会社は儲からないので、どこかでそれを補うことが必要となる。
Aの品物を手に入れ、Bの場所で売る。
同じ値段でBで売れるのなら、Aで安く仕入れたい。
そうするとより会社は儲かるという事は簡単。
https://youtu.be/odh7ZKM7CqQ
こうして更に安く買われる場所が増える。
そうして更に数珠つなぎで安くされる事で、誰もが冷えあがっていく。
中途の業者などは既にいっぱいいっぱいであり、
原材料も途中の様々なコストを安くするのはすでに不可能であるとする。
最終的にどこを削れるかといえば、人件費のみであったりする。
しかし人件費を削ると、人々は手持ちのお金が単純に減ってしまう。
給料が減ると、使えるお金は減りますよね。これは簡単。
単純に給料が減ると物を買えなくなるので、より安いものを求める。
その安いものに飛びつくと会社の利益は減り、手持ちの資金は減っていく。
そしてさらに安いものを求め悪循環へと繋がる。
これ、難しい言葉で 「 デフレスパイラル 」って言います。
物の値段って、安くなると怒らないとダメなんです。
物の値段を高くして 「 よくやった 」って褒めないとダメなんです。
現実的にこんな事ありませんけどね。
でも、その事に気づいてもどうする事も出来ないんです。
容認する人が大半であり、逆らうと物が売れなくなるんです。
現実、高い物をお金が無いと買う事は出来ないので。
そうして皆が、茹でガエルになっていることに気づかないんです。
「 茹でガエル 」とは、水にいれたカエルをしたから火であぶる。
水の温度はドンドン上がっていくのだが、カエルは気が付かない。
ようやく気が付いた時は、水は水では無くなっているお話。
そしてこれからが話の本題
物には作るにあたって、様々な経験やノウハウ。
それら注意点など、ふんだんに盛り込まれている様々なもの。
そしてその大事なものは、必ずと言っていいほど目には見えない。
値段という、分かりやすい物に目を奪われる。
その数字の、大小に飛びつき、買いあさり、躊躇し、諦めたりする。
良いものの値段は高い。
それに気が付くのは時間が掛かる。
その時間を待てないから、飛びついてしまう。
その値段となるまでの過程を見る事は、大抵の人は無いのである。
今までの成功と失敗を繰り返してきた、挑戦の日々は見える事はなく
英智の塊は埋もれ、様々なノウハウは奪われ消えていく。
同じ形のものを作って、それを出来る限り安価で売る。
それが出来る会社の方が優れている。
徹底的に無駄を削ぎ落としたと言われると、非常に納得しやすいのだが
実際は削ってはいけないところまで削り、崖っぷちで押し合う世の中。
拳どころか、肘があたるところで 皆、殴り合うしかなくなってきている。
しかし、皆はこの内容は100%好んで読まない。
何故なら、面白くないから。
実際に理解したとして、変える事はもう無理だから。
そして経済って、こういう事だから。
これから先のことを考えると、いつか書かなければならないと思っていた。
一人の時はここまでクソ真面目な考え方できなかったが
やはり自分と家族の未来を考えると、切実に先を考える様になったのだ。
良いものは高い?
これは本当は違うのだ。
良い物は、より適正な値段へ。
これが答えだと思う。
これは本当に切実な願いだ。
今の人の為にも、これからの人のためにも。