絶対に居る主人公の話

色々な物語を見ていていつも感じることがある。

そして絶対に口に出してはいけないのである。

いや、思う事さえダメな事だと感じる。

なぜならそれを考えると根本的にすべてが瓦解するからである。

何の事だろうと思われただろうか？

いや、映画の話である。

突き詰めると映画だけの話ではないと思う。

私は映画に限らず、数々のドキュメンタリーや創作した話などが好きだ。

こう書くとややこしいのが、単純に人が考えたものを見るのが好きなのであろう。

ひょっとすると人を見るのが好きなだけかもしれない。

【Ａ】の人物が考えた頭の中の物語を、【Ｂ】の人が見れるようにする。

これはお互いに非常に良い時間の使い方なのだと思っている。

しかし色々な映画を見たり映像を眺めるうちに、よこしまな考えが出てくる。

昔のようなキラキラとした心で、映像を真っすぐに見れてないのだろう。

それは何かと言うと非常に冷め切ったタブーな話である。

「　どうせ、この主人公は助かるんでしょ？　」

話の途中のあまりの緊迫感や、恐怖感に耐えられない時に

そう自分に問いかけて、少し映像と距離を置いて落ち着かせてしまう事がある。

どんな内容であっても「　そりゃ、当たり前でしょ　」と、言われると当たり前であり

「　それで納得しなかった事があったのか？　」と、言われると

そんな事は全くなくて、最後には大満足でしたという感想になる。

【　内容的に全てとは言い切れないのですが・・・　】

では主人公が助からない映像やバッドエンドを迎える様な

そんな映像を見たいのかと言うと、それが非常に嫌なのである。

いや、優しく書きすぎました。

絶対、見たくない。

大昔に見た映画で、主人公が最後に離脱するバッドエンドの映画があった。

その途中に起こった事が理解できず、急激に何だか裏切られた気持ちになった。

それの映画の名前や、監督名を覚えておりこの人の作品は二度と見ないと

心に固く誓って、今までとは全く違った形で監督名覚えてしまった過去がある。

幸か不幸かそれ以来、映画を見る時には監督まで確認するようになった。

色々と凝った話も好きなのだが、単純明快なのも非常に好きであり

無声映画なども進んでみるし、勧善懲悪ものも非常に良いと思うのです。

私は評論家になりたい訳ではないので、その作品の良いところを出来るだけ探し出す。

良いところも悪いところもあるのは、この世の中、何においても当たり前の事である。

少々無理な設定や、物語の多少の矛盾を抱える場面がありとて、特に上げへつらわない。

リアルであれ、エンターテインメントであれ、それはそれで良いと思うのである。

理路整然と真っすぐに突き進む、聖人君主の様な人の話が面白ければいいのだが

話の途中に紆余曲折があるから楽しめて、だから矛盾など出てくるのだろうから。

短所だけを書き出して、鬼の首を取ったような行為は作った方に対して次回作の心を削ぎ

それは作った方は当然の事、私自身のプラスにも全くならないと考えるからである。

これは映像だけに留まらず、全ての作品や製品、人物なども含まれる。

大きく見渡すとこの世の全てに当てはまると思う事が一つある。

長所を見つけて、それをともに喜び、より一層の伸びを見届けたいのです。

人と映像や作品を見て感想を言う際に、ダメだったところを上げるのではなく

「　あのシーンがよかった！　」「　この人のこの作品が面白かった！　」と

未来へと繋がる話を続けたいのだ。

ダメなところが一つ二つあっても、それは全然いいと思う。

失敗も矛盾もダメな所も、良い所があれば帳消しになると思っている。

苦手な科目をつぶして平均的に着地点を決めるより

長所をさらに伸ばして、今より一歩抜きんでる形の方が良いと考えている。

欠点を指摘される事があっても、多少聞き流していいと思っている。

今より先へと向かい、大きなものを得ると全てを認められるからである。

その方が人生はより充実すると確信している。

でも、若い人は注意してください。

これは学校のテストなどには当てはまらないのでご注意を。

あと、バッドエンドの映画等は、ホントやめてくだされｗ。